マルテンポ作曲:リスト「ハンガリー狂詩曲2番」カデンツァ・楽譜予約開始のお知らせ

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ミューズ・プレスの出版物第2弾は、フランツ・リスト作曲「ハンガリー狂詩曲 第2番」のためのカデンツァです。カデンツァの作者は、世界中で高く評価をされているイタリアの若きピアニスト、ヴィンチェンツォ・マルテンポ。2013年には、JK arts主催による演奏会で初来日、アルカンの「全ての短調による12の練習曲」(作品39)を一夜で弾ききるという偉業を達成しました。現在に至るまでアルカンだけに留まらず、様々な作品に取り組み、演奏・録音活動や教育活動にも熱心に取り組んでいます。現在は、スクリャービン・ピアノソナタ全集の録音に取り組んでいるそうで、また、ロシアの作曲家によるピアノソナタの録音集がPIANO CLASSICSより近々販売予定です。

 

このカデンツァは、マルテンポ氏がCD「Liszt: Hungarian Rhapsodies」のために書き下ろしたもので、演奏会でも度々取り上げています。ハンガリー狂詩曲第2番は1851年に出版、コーダ前はリストによってcadenza ad libitumと記され、演奏者が即興または事前に書いておいた”カデンツァ”を自由に演奏できる余地が与えられました。リスト自身のカデンツァも存在し、リストの弟子たちも必ずと言って良いほど、独自のカデンツァを弾いていました。現在では、演奏者が独自のカデンツァを弾くことは滅多になくなりましたが、今日もその伝統を引き継ぐピアニストたちが存在します。

今回出版されるマルテンポ氏の自作カデンツァは、約2分ほどとコンパクトにまとめられていますが、コミカルでユーモアに溢れた即興風の作品に仕上がっています。このカデンツァを弾いてみたい、または、録音を聴きながら目で追って楽しみたい、など色々な方に手に取っていただければ幸いです。

価格は定価1500円(税抜1,389円)となっております。予約は、こちらのストアページよりお願いいたします。カード決済を行なった場合でも、引き落としは発送後となります。正式販売のスケジュールは再度ご連絡させていただきます(2018年3月中旬を予定)*こちらの楽譜の出版日に関してですが、4月初旬の出版なりました。発売をお待ちいただいているお客様に、ご迷惑をお掛け致しますことを深くお詫び申し上げます。

ヴィンチェンツォ・マルテンポ プロフィール

1985年、イタリア・カンパニア州ベネヴェント生まれ。セルジオ・フォオレンティーノの弟子であったサルヴァトーレ・オルランドに師事し、2005 年にローマ・サンタチェチーリア音楽院を最高位の成績で卒業。2006年の第13回ヴェネツィア・ピアノコンクール入賞後は、アメリカやヨーロッパ、アジアの世界各地で演奏活動を行う。これまでにドイツ・フーズム城音楽祭やライディング・リスト音楽祭、マイアミ・国際ピアノ音楽祭、メキシコ・国際ピアノ音楽祭“El blanco y negro”など数々の音楽祭にも出演し熱狂的な支持を得る。2013年にはシャルル・ヴァランタン=アルカンの「全ての短調による12の練習曲」の全曲演奏会を日本の横浜で行い好評を博す。リストのピアノ作品集(Gramola)やアルカンの「全ての短調による12の練習曲」(Piano Classics)、リストのハンガリー狂詩曲全曲(Piano Classics)やリャプノフの「12の超絶技巧練習曲」(Piano Classics)他などを録音し、合計11枚のCDを リリース。それらのCDは数々の音楽雑誌から高い評価を得て特選盤として紹介される。 ピアニストとしての活動の傍ら、ラヴェルの組曲「ダフニスとクロエ」やハンス・ロットの交響曲第1番をピアノ独奏用に編曲、「ピアノソナタ」や「ピアノのための練習曲」などの自作曲も生み出している。また、教育活動も積極的に行い各地のマスタークラスに講師として招待され、オランダ・アイントホーフェンにてイモラ国際ピアノアカデミーの分校を設立する際には設立者・講師の一人とし ても活躍した。現在は、ベネヴェントのカルロ・ジェズアルド音楽院で教鞭を執る。

http://www.vincenzomaltempo.com/

 


*マルテンポ氏による自作カデンツァは9:15あたりから