新刊のお知らせ:ヴェルディ・オペラ編曲(マーク・ヴァイナー編)

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合同会社ミューズ・プレスより、イギリスを中心に活躍しているピアニストであるマーク・ヴァイナーの編曲作品である『行けわが思いよ、金色の翼に乗って』(ヴェルディ作曲・オペラ「ナブッコ」より)の楽譜出版をお知らせいたします。出版日は2018年7月2日を予定しています。

編曲者はこちらの編曲作品について以下のように語っています。

ヴェルディの不朽の作品として語り継がれている作品『行けわが思いよ、金色の翼に乗って』(オペラ「ナブッコ」より)への熱烈な想いがこのピアノ編曲版を生み出す動機となったことはもちろんですが、19世紀のコンポーザー・ピアニストが挙って当時のオペラ作品を基にしたピアノのためのパラフレーズや幻想曲などの編曲作品を生み出し爆発的な人気を博していたことあったにも関わらず、現代ではこの作品を基にした決定的な編曲が無かったこともまたこの編曲を生み出す動機となりました。

この編曲作品を書いている間、ピアノが表現できる範囲内であたかもヴェルディのオリジナル作品のような印象を与られる編曲になるように努めました。そうすることで、コンポーザー・ピアニストの伝統があった過去と現代の差を少しでも埋めることが私の望みです。

定価:税込1500円
販売開始日:2018年7月2日(ミューズ・プレスのウェブショップより)
仕様:菊倍判/8ページ
ISBN:978-4-909668-06-6

ロマン派作品弾きとして知名度を上げ支持を得ているマーク・ヴァイナー(Facebookファンページ)。クラシックのCDレーベルであるPiano Classicsにて積極的にアルカンやタールベルク、シャミナードなどを録音しています。数日前に販売された有名ピアノ情報誌である”International Piano“の第50号ではマーク・ヴァイナーのインタビューも掲載され、表紙を飾りました。

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マーク・ヴァイナー プロフィール

1989年に生まれる。11歳の時にピアノを始め、その2年後に奨学金を得てパーセル音楽学校に入学し、テッサ・ニコルソンに師事する。その間にスミス・スクエアやセント・ジョンズ(ロンドン)、ウィグモア・ホールなどのコンサートホールを筆頭に各地で演奏活動を行う。その後は、奨学金を得て王立音楽大学に入学する。ニール・イメルマンの下で6年間学び、2011年の最終試験で最高得点を獲得しサラ・ムンドラク記念賞を受賞、最優秀生徒として学士号を取得する。またThe Countess of Munster Musical Trustによる奨学金も得て、優秀な成績で修士を得て2013年に王立音楽大学卒業する。

2012年、ギリシャ・アテネで開催されたアルカン・ジンメルマン国際ピアノコンクール第1回では第1位を受賞する。ギリシャで公式デビューリサイタルを行い、メディアでも「2012年の最も素晴らしい演奏会」として取り上げられた。現在までに、ファロス芸術財団やフーズム・ピアノ珍曲祭、レヴォカ・インディアン・サマー音楽祭、チェルトナム音楽祭、オックスフォード歌曲祭などの数多くの音楽祭に招待され、BBCやDeutschlandfunkなどのラジオ放送局にも出演する。マーク・ヴァイナーの生まれ故郷であるオックスフォードのシェルドニアン劇場では、マリオス・パパドプーロス指揮でオックスフォード交響楽団と共演する。近年は、Keyboard Charitable Trustとの提携によりアメリカ合衆国、ドイツ、イタリアの参加国でツアーを行い大好評を博す。

演奏・教育活動の傍ら、ライターやフランツ・リスト協会やシャルル=ヴァランタン・アルカン協会の会長も務める。または、CDレーベルPiano Classicsよりタールベルクやリスト、アルカン、シャミナードのピアノ作品を積極的に録音している。それらの録音は各方面から高い評価を得ている。