説明
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ピアノの横に乗っているのは、手が8本ある軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)の仏像フィギュア。手に持っていた武器や斧は脇に置いて、ピアノ8手用に編曲されたチャイコフスキーの交響曲を弾いてもらいたいが、実際には4人のピアニストが2台のピアノで演奏することになる。 交響曲のピアノ編曲は出版社との契約に含まれていたのでチャイコフスキー本人による4手版があるが、ランガー版はオーケストラ・スコアの音符をより多く拾うことができる 8手版(連弾が2組)だ。 ピアノ編曲版の交響曲を演奏する際は、管弦楽器の持続音を考慮し熟考された適正テンポよりも、速めのテンポ設定の方が演奏効果が上がると考えた結果、二つの交響曲を1枚のCDに収めることができた。ナナサコフの12枚目のCD。
ミヒャエル・ナナサコフについて
楽譜通りの演奏が困難だったり、演奏される機会が少なく録音も稀である作品を取り上げる世界初のヴァーチャル・ピアニスト。1955年リトアニアのヴィトリニュス生まれ、という設定であるが、実際にはプロデューサーである七澤順一が、コンピュータと自動演奏ピアノを用いて行っている録音プロジェクトである。90年に発売されたゴドフスキーの「ショパンのエチュードによる練習曲」でデビュー。当時満足な録音が無かった中で、超人的な演奏を実現して見せたことで大きな注目を集めた。