説明
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ショパン以降のポーランドで最大の国民的作曲家と言われるシマノフスキ。幻想的な序奏から始まる変奏曲(作品10)は充実した内容で演奏には高度な技術が必要とされ、物悲しく美しい旋律の主題に続き十の変奏から構成されている。一方、バーバーのピアノ曲の中でひときわ光彩を放つ存在であるこのピアノソナタは、アメリカのピアノ音楽の名作であるとともに、ヨーロッパのソナタの伝統をよく踏まえているといわれる。二作品の他にもポンセのインテルメッツォは、物悲しさとほのかな温かさに引き込まれる演奏であり、これらを含む本録音は、ピアニスト村上将規の持つ豊かな描写力と色彩感をいかんなく発揮した好演を楽しむことができる。