説明
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ガヴォット、ロンド、変奏曲といった未だかつて出版されたことのないベルリン時代の作品群の出版、及び、かつて旧第一法規からその一部が出版されたもののその後絶版状態となっているソナタ、シャコンヌといった古典様式の作品群の復刻。これらの作品は日本クラシック音楽黎明期の貴重な記録であり、日本人が最初にヨーロッパでクラシック音楽を本格的に学んだ際の瑞々しい喜びが反映された佳曲です。
収録内容
「山田耕筰ピアノ曲拾遺」に寄せて (髙久 暁)
メヌエット 変ホ長調 / Menuetto
2つのソナチネ / 2 Sonatines
ソナタ ホ長調 / Sonata No. 1
アレグロ・モデラート / Allegro moderato
ソナタ ト長調 / Sonata No. 2
ガヴォット ト長調 / Gavotte
マーチ ト長調 / March
秋の日のメロディ / A melody on an autumn day
無言歌 / Lied ohne Worte
変奏曲 ト短調 / Variationen g-moll
変奏曲 イ長調 / Variationen A-dur
主題と変奏曲 ハ長調 / Theme and Variations in C
シャコンヌ ハ短調 / Chaconne c-moll
シャコンヌ ハ長調 / Chaconne c-dur
オリムピック行進曲 輝く朝日 / Olympic March
杉浦菜々子による楽曲解説及び校訂報告
髙久 暁(たかく さとる)
音楽学・音楽評論。日本大学芸術学部教授(芸術学[音楽学]・美学)。主な研究分野として20世紀の亡命ロシア人音楽家の生涯と創作(ニコライ・メトネル、アレクサンドル・チェレプニンほか)、アジア諸国のピアノ文化史、日本人及び台湾人作曲家の創作史(篠原眞、郭芝苑、許常惠ほか)、近現代ギリシャを中心とするバルカン半島諸国の芸術音楽史など。共著・論文・翻訳等多数。校訂・編集楽譜として世界初出版の初期稿を含むニコライ・メトネル《忘れられた調べ 第1集》作品38(全音楽譜出版社)、マルク=アンドレ・アムラン《コン・インティミッシモ・センティメント》(音楽之友社/Edition Peters)、ワルター・ギーゼキング《シャコンヌ》(ミューズ・プレス)ほか。
杉浦 菜々子(すぎうら ななこ)
ピアニスト。武蔵野音楽大学大学院博士前期課程修了。 日本人作品の演奏をライフワークとし、出版における調査や資料収集、校正、校閲に当たっている。近年は委嘱や新作の初演にも積極的に取り組んでいる。2016年よりピティナ公開録音コンサートで「日本人作品の夕べ」シリーズとし、数多くの日本人作品を演奏、録音している。ピティナピアノ曲辞典には演奏動画多数と曲解説が登録されている。 2018年11月に1stアルバム「山田耕筰ピアノ作品集」をリリース(『レコード芸術』誌【特選盤】)。2021年11月2ndアルバム「休暇の日々~フランスバロックからセヴラック、タイユフェールまで」を、2022年3月3rdアルバム「J.S.バッハ&S.L.ヴァイス リュート作品の鍵盤用トランスクリプション集」(『レコード芸術』誌【準特選盤】)を、2022年6月「近藤浩平&山田耕筰ピアノ作品集『麦草峠のギター』」を、2022年9月「知られざる山田耕筰のピアノ音楽」(『レコード芸術』誌【準特選盤】)をリリース。