ダウンロード版 – ロン・イェディディア:若いピアニストための12の前奏曲

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税込|電子版(PDF)|32頁
序文(英語・日本語):ロン・イェディディア
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説明

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『若いピアニストのための12の前奏曲』(2000)は、『子どものための12の前奏曲』に続く2作目の前奏曲集です。各曲は、噴水や風、海、こだま、行進するジプシーといったさまざまなイメージに基づき作曲されました。こうした多様なインスピレーションを通じて、ピアノを学ぶ生徒たちに、より幅広い表現力を身につけさせることを意図した曲集です。

ロン・イェディディアによる序文
「若いピアニストのための12の前奏曲」は、2000年に作曲され、以前の「子どものための12の前奏曲」(1994-96)に続く、2つ目の短くて軽快な前奏曲集として作られました。しかし、この新しいセットでは、より挑戦的なピアノのテクスチャ、リズム、メロディーライン、音楽構造に踏み込み、さらに幅広い情景描写や対照的な表現を探求しました。最初の11曲の前奏曲は、2000年4月の4日間で作曲されました。終曲の第12番「さすらい人」は、その70日後の2000年7月1日に完成しました。この前奏曲のほとんどは、噴水やロウソク、こだま、風、海、架空の門、行進するジプシーなど、さまざまなイメージに抽象的にインスパイアされていますが、第7番「オリオンの悪夢」は、当時2歳だった息子オリオンの穏やかな眠りを見つめている際に生まれました。その悪夢のような瞬間は数秒しか続きませんでしたが、私の心に永遠に残る印象を与えました。第11番「四月の風」は、このセットの中で最も嵐のようで、伝統的なロマン派の色が強く、技術的にも最も難易度が高い作品です。他の前奏曲は、印象主義的またはモダンな小品と見なすことができますが、いずれも調性を堅持し、視覚的な連想から生まれ、絶え間なく続く運動のサイクルによって駆動されています。


ロン・イェディディアの作品は過去20年間に国際的な注目を浴びるようになりました。彼の作品は世界の主要なコンサートホールで取り上げられている他、映画、ラジオ、テレビ番組にも登場し、彼の作曲家兼ピアニストとしての地位を確かなものにしています。 1960年、イスラエルのテルアビブに生まれ、幼い頃からアルフレッド・コルトーの弟子であったプニーナ・ザルツマンのもとでピアノを学びました。8歳にして「Young Concert Artists Competition of Israel」で第1位を受賞しピアニストしてのキャリアをスタートさせましたが、15歳で作曲家の道に進むことを決意します。1984年にジュリアード音楽院の作曲科に進学しデイヴィッド・ダイアモンドやミルトン・バビットの元で研鑽を積みながらLincoln Center Scholarship、the Irving Berlin Scholarship、Henry Mancini Prize、the Richard Rodgers Scholarship等の主要な賞や奨学金を贈与された他、1987年と1989年にはジュリアード作曲コンクールに入賞しました。