7月の新刊情報(務川慧悟、徳山美奈子、ゴドフスキー、佐藤暖、ハワード、ルクー、芥川也寸志)

大変お待たせしました。7月の新刊のお知らせです。なお、以下の新刊楽譜の発送は7月28日(火)より順次行います。(務川慧悟の自筆サイン入り楽譜は少々お時間をいただきます)

ラヴェル/務川慧悟 編曲:「マ・メール・ロワ」(ピアノ独奏)

 2019年、ロン=ティボー=クレスパン国際コンクールのピアノ部門で見事な演奏により第2位を受賞したピアニスト、務川慧悟。彼が編曲した「マ・メール・ロワ」(作曲:ラヴェル)のピアノ独奏版が待望の出版となります。ラヴェルの音楽と務川慧悟自身のピアニズムとラヴェルのエッセンスを損なうことなく見事に融合しています。務川慧悟自身の運指も掲載し、演奏難易度は初級から中級者向け。自分だけの密やかな楽しみに、発表会のために、演奏会のためにと様々な場面で幅広い方々に楽しんでいただけることでしょう。務川慧悟自らが行った詩の日本語訳にも注目です。表紙絵は、イラストレーターのくらはしれいさんによるものです。
 販売記念として70部限定で務川慧悟の自筆サイン入り楽譜も販売します。以下のページからご購入いただけます。なお、務川慧悟の自筆サイン入り楽譜はお客様のお手元に届くまでに少々お時間をいただきますことご了承いただきますようお願い申し上げます。

【先着70名!サイン入】ラヴェル/務川慧悟 編曲:「マ・メール・ロワ」(ピアノ独奏)
【通常版】ラヴェル/務川慧悟 編曲:「マ・メール・ロワ」(ピアノ独奏)


オスカー・シュトラウス/レオポルド・ゴドフスキー:「ラストワルツ」(解説:マルク=アンドレ・アムラン)

 この編曲は、今日では滅多に名前を聞くことのないオーストリアの作曲家オスカー・シュトラウス(シュトラウス家とは無関係)のオペレッタ「最後のワルツ」が基になって生まれました。
 1970年頃、ゴドフスキー自編自演のピアノロールをマルク=アンドレ・アムランの父であるジル・アムランが発見、その後、ジル・アムランによる採譜がアメリカのとある小さな出版社から出版され、それから数年後には自筆譜が見つかり遂に正式出版となるかと思いきや、なぜか現在に至るまで出版されることはありませんでした。「ラストワルツ」の謎に迫ったマルク=アンドレ・アムランによる解説付きです!

【楽譜詳細】オスカー・シュトラウス/レオポルド・ゴドフスキー:「ラストワルツ」(解説:マルク=アンドレ・アムラン)


ラヴェル/佐藤暖:序奏とアレグロ(ピアノ独奏)

 ピアノのための編曲作品の世界に魅了され、数々の知られざる編曲作品を取り上げているピアニスト・佐藤暖。佐藤暖はヴィンチェンツォ・マルテンポ編曲の「ダフニスとクロエ」(作曲:ラヴェル)の世界初演を行い大変な注目を集めています(編曲者本人は「あまりにも難易度が高すぎたのでこの編曲は今後演奏するつもりもない」と語っています)。
 マルテンポ編の「ダフニスとクロエ」に触発された佐藤暖は同作曲家の「序奏とアレグロ」の編曲の構想を始め、2年半の月日を経てようやく完成。既にルシアン・ガルバンが「序奏とアレグロ」の編曲を行っていたことを知った佐藤暖は、自身が初編曲者でなかったことにいささか落胆したそうですが、佐藤暖はラヴェルのオリジナル楽曲に見られる彼独自のピアノ書法をふんだんに取り入れることを心掛け、ここにラヴェルの”新たなピアノ作品”が誕生しました。

【楽譜詳細】ラヴェル/佐藤暖:序奏とアレグロ(ピアノ独奏)


徳山美奈子:Fin et Début (終わりと始まり) 作品53(1台4手ピアノ連弾)

 本作は2019年、作曲者が父を亡くした年の春、霊園の霧に咲く桜から着想を得て書かれた音楽です。作曲家は本作について以下のように語っています。

この世が一段明かりを落としたようにほの暗くなる、夕暮れの青い時間から始まり、漆黒の夜の悲しみの後、遥かに朦朧とした桜が立ち現れる。その幽玄の彼方の微かな明るさに向かって、亡き父は歩いて行く。微笑みの別れ。死は終わりではなく、新たな生の始まりを感じてほしい。Débutの部分には、日本のうた「さくらさくら」が薄く香る

 2019年12月6日、東京「サロン•テッセラ」にて、委嘱者の杉浦菜々子、小川至により初演。作曲者の多重録音による自作自演録音が近日中に主要音楽配信サービスで配信開始予定です。配信開始時には弊社Twitterアカウントでも告知いたします。また、徳山美奈子による上村松園の絵に基づくピアノ作品(連作)の出版を予定しています。ご期待ください。

【楽譜詳細】徳山美奈子:Fin et Début (終わりと始まり) 作品53(1台4手ピアノ連弾)


ギヨーム・ルクー:ピアノ作品集(解説:澤渡朋之)

 1870年1月20日、ベルギーのヴェルヴィエに生まれ、1894年1月21日にこの世を去った天才作曲家ギヨーム・ルクー。短い生涯でしたが数々の名作を残しています。本曲集には、これまで出版されることがなく、自筆譜へのアクセスも大変難しかったピアノ作品が収録されています。
 ルクーがフランクに出会う二年前に書かれたTempo di Mazurka pour piano、モダン・シャンソンのような味があるAllegro marcato pour piano、ショパン、グノーやドリーブを意識して書かれたコミカルなBerceuse et valse (pot-pourri-intermède comique)、ルクーの都会的センスと巧さを感じさせるTrois Pieces pour piano、ルクーの生涯最後の作品と言われているBerceuse、以上5タイトルが本曲集に収録されています。
 また、英国在住のライター&研究家、そしていくつものリリース作が英グラモフォンに絶賛されているSonetto ClassicsのCEOである澤渡朋之が本曲集に寄せて解説を執筆しています。本曲集の難易度は初級者から上級者までと幅広いものとなっています。

【楽譜情報】ギヨーム・ルクー:ピアノ作品集(解説:澤渡朋之)

Allegro marcato pour piano (ヴェルヴィエ音楽院所蔵)

レスリー・ハワード:ヘンデルとモーツァルトのアリアに基づく2つのピアノ編曲

 フランツ・リストのソロピアノ全作品を録音しギネス記録にも載ったピアニスト、レスリー・ハワード。彼は音楽学者そして作曲家でもあり、彼の編曲作品が「トゥーランドット」の回想「ラディゴア」に続いて出版です。うっとりとする歌心溢れた旋律が魅力的で、またジギスモント・タールベルクも得意とした3本手の技法も顔を覗かせており、リストのスペシャリストであるレスリー・ハワードが得意とするピアノ書法が盛りだくさんです。もちろん、アンコールにもピッタリの作品です。

収録曲
ヘンデル:オラトリオ『快活の人、沈思の人、温和の人』より
Handel: Come, but keep thy wonted state
(from L’Allegro, il Penseroso ed il Moderato)

モーツァルト:歌劇「ツァイーデ」より
Mozart: Ruhe sanft, mein holdes Leben
(from Zaide)

【楽譜情報】レスリー・ハワード:ヘンデルとモーツァルトのアリアに基づく2つのピアノ編曲


芥川也寸志/江崎昭汰:祝典組曲 no.3 行進曲(Marcia in do)- ピアノ連弾版

 芥川也寸志の知られざる名曲、ウインド・オーケストラのための「祝典組曲 no. 3 Marcia in do」がピアノ連弾でお楽しみいただけます。史上初の芥川也寸志作品のピアノ連弾編曲作品です。以下は編曲者の江崎昭汰による序文の抜粋です。

2020年1月末、株式会社スリーシェルズ代表の西耕一さんから同年2月16日に開催される演奏会「日本の作曲家 秘曲探訪 第2回」の第1部に演奏者として参加してみないかとお声かけを頂きました。ちょうどその頃、芥川也寸志のウインド・オーケストラのための「祝典組曲 no. 3 Marcia in do」を愛聴しており、この曲をピアノでも演奏してみたい、そして、ピアノ1台4手連弾用に編曲をして演奏会で取り上げたいという思いが強くなり芥川真澄さんの許諾のもと編曲に取り掛かりました。

【楽譜情報】芥川也寸志/江崎昭汰:祝典組曲 no.3 行進曲(Marcia in do)- ピアノ連弾版